らき☆すたOVA(オリジナルなビジュアルとアニメーション)

いよいよ発売となったらき☆すたOVA。本編は35分とTVAの約2倍のボリュームではあるが、それを6本もの短編で分け合うため、中にはテーマの割には尺が短く、もっと話を膨らませて欲しかったと感じたエピソードもないわけではない。しかし、多種多様なストーリーを一本のソフトに収録することで、ファンの様々な好みに対応できているのではないかと思う。実際自分も6本のうちの4本は気に入ったし、おおむね満足。

チェリーちゃんの一日のはじまりとおわり

本編を構成する毛色の異なる6話の短編の中では、らき☆すたのもつ最も基本的な雰囲気が溢れる、ゆるい日常を描いたエピソード。見ていて一番安心する。

ネットゲーにはまる人たち

まあ面白いけど、細かいネタをいくつも消化するために場面が次々と切り替わるため、4人でネトゲをやっているという雰囲気を十分味わえないまま終わってしまったという印象。初心者のかがみとつかさがこなたとななこに一から手解きを受けながらネトゲに慣れていく、といった長く連続した時間も見たかったかなー。

ぶとうかいに渋々出かけていくかがみ

ひどく唐突な設定で話が始まったと思ったら案の定夢オチだった。寝ぼけたかがみが何を口走ったのかは想像の域を出ないが、何にせよつかさのあの反応には違和感がある。せいぜい苦笑い止まりだと思うんだけど。

バレーボールでお姉ちゃんと対決!

かがみとつかさの関係性に焦点が当てられているという点でも好きだが、なにより本作、悔しい顔、嬉しい顔、真剣な顔、ほっとした顔、キャラクターの表情が非常に豊かで、生き生きとしていたのが良かった。
あとその・・・汗がエロいね!
関連:らき☆すたOVA「バレーボールでおねえちゃんと対決!」におけるつかさの胸のうち - MagicEffect - 松竹梅な駄文

道に迷った4人

気の置けない友達と出会えたみゆきっていうテーマは割と好きなので、これを扱ってくれたのは嬉しかった。
それと、七夕生まれだからと織姫として知られる星のことについて(とたぶん彦星のそれについても)だけは覚えているっていうのがつかさらしいなーなんて。個人的にはつかさは伝統的な季節の行事を大事にしてそうなイメージがあるんだけど、TVAでも「織姫と彦星、今年は会えるといいなあ」 なんて言っているように、七夕については思い入れが深いのかな。

ペットショップでの不可思議な出来事

不安定な音楽、強調された陰影、歪んだ景色・・・。アニメのクレヨンしんちゃんドラえもんではたまに普段の作風からは想像もつかないような怖い、というかこちらを不安にさせるような奇妙な雰囲気をもつエピソードが放映されてきたわけだが、本作の雰囲気もそれらに似ている。
意味ありげに散りばめられたセリフのもつ意味が気になるが、それぞれの元ネタがほとんどわからない。