京アニ版らき☆すたカレンダー2009


2008年版では6枚のイラストすべてにこなた・かがみ・つかさが登場し(みゆきは4枚)、そのどれもが、いかにも雑誌に載せる版権絵のような、定番を意識した調子であったが、その反動かあるいは単に似たような絵を避けただけか、今年のカレンダーに描かれたキャラクターの組み合わせはバリエーションに富んでいる。なにしろ11・12月の一枚を除いてこなた・かがみ・つかさ・みゆきの中から二人以上が一緒に現れることはなく、しかもこの絵でも彼女達四人は隅に小さく描かれるばかりで、前面に大きく出たのはあくまでもななことひかる、二人の先生なのだった。他の5枚もそれぞれ泉家、腐女子のお二人、良家のお二人&一匹、柊家、C組の三人といった具合で、昨年とは明らかに趣を異にする。こうして6枚のイラストを見ていると、これらに描かれたキャラの組み合わせはいずれも三年生が卒業したあとでも変化が少ないと思われる関係ばかりで、つかさとC組の三人は制服を着ているにしても、まるで一枚一枚が彼女達の卒業後の日常を切り取ったかのよう。だから、唯一表紙にだけ描かれた四人の談笑する光景は、卒業を間近に控えた彼女達が、なんにも特別じゃないと信じて、なんにも気付かない振りをしたあの日々の、大切な思い出の一場面なんだと思った。