こげどんぼ*『亡き少女の為のパヴァーヌ』(1)

亡き少女の為のパヴァーヌ 1 (BLADE COMICS)

亡き少女の為のパヴァーヌ 1 (BLADE COMICS)

明治末期の日本という舞台設定は伊達でなく、例えば台詞に用いる漢字にこだわりを見せてみたり、一ページ丸々細かい字でびっしり埋めて時代背景を解説してみたり。自分の好きなものを好きなように、楽しみながら描いている様子が伝わってくる。ぴたテンのような良作を期待したいところではあるが、一巻の終わりまでに描かれた、重大な使命を背負った少年がそれを果たすために奮闘するというこの状況は、どちらかと言えばかみちゃまかりんに近いのであって、個人的には不安な滑り出しであると感じる。