Perfume The Artists

金曜日にBS-hiで放送されたPerfumeの武道館ライブを少しだけ観た。自分は今まで、PerfumeのメンバーがライブのMCや音楽番組で和気あいあいとした様子でしゃべることに大変な違和感を抱いていた。それは、自分がアイマスMADで使われていた「エレクトロ・ワールド」で彼女たちを知ったということもあって、また実際多くの人が考察したように、実在の人間が歌っていると感じさせないのがPerfumeであると思っていたから。歌う時とそれ以外でここまでかけ離れた印象を持つことが、果たして許されるのだろうか?そう感じてきた。
が、番組冒頭で流されたPerfumeの紹介文。そこで用いられたある一つの表現に思わずはっとしてしまった。そこでは、Perfumeは2007年のポリリズムの大ブレイクを機に高い音楽性が認められ、「アイドルからアーティストへ変ぼうを遂げた。」と書かれていた。
これでわかった。自分は今までPerfumeをアイドルとして見ていたのだということを。プライベートでトイレに行くことすら許されないのがアイドルなのだから、歌っている間も歌っていない間も纏うイメージは同一でなければならない。そう願ってきたから、彼女たちがまるで普通の女の子のようにおしゃべりしている様子がしっくりこなかったのだ。しかしこれがアーティストなら。アーティストなら、音楽に込められたメッセージを、世界を、自らが奏で歌う間に表現できさえすれば、あとは自由に振舞ってもいいはずだ。そして現在の彼女たちはそうしている。だから、Perfumeは確かに変貌を遂げたのだ。自分というコンテンツの一部として歌を歌うアイドルから、たとえ与えられた音楽でも、歌に合わせて演じようとするアーティストへと。