TVアニメーション「そらのおとしもの」大感謝祭〜「そらのおとしもの」青春ヒットパラダイス〜 @クラブチッタ

先月28日にテレビ放送分全13話を見終えたそらのおとしものは主にニンフ方面で大変気に入った作品となったので、直近のそらおとイベントたるこの青春ヒットパラダイスにも参加しちゃおうかなーってわけでチケットを調達したのが3月5日。「青春ヒットパラダイス」というイベントタイトルからTVアニメのEDテーマとして用いられた懐メロを中心にセットリストが組まれることは予想できたから(実際後日公式にその旨が告知されもした)、盛り上がりに関して多少不安も面もあったのだが、この時は少なくともRing My Bellと夏色のナンシーが聴ければそれでいいやってくらいの心持ちだった。

  • クラブチッタに到着したのは開場40分前の15時20分。今回はオールスタンディングということで入場はチケットに記された整理番号順。開場時間になると5人か10人ずつ番号が呼ばれ、順に入場していった。
  • 入場時に一緒にドリンクチケットが配られるがのんびり引き換えてると前に行けなくなっちゃうし、また公演中ゴミが邪魔で仕方なくなるのでスルー。この辺は4,5年前に参加したリリカル☆パーティーSP@STUDIO COASTでの経験が生きている。もっともほとんどの人がそうしていたから多分常識。
  • オールスタンディング自体4年半ぶりだった。
  • 今回は普段出かける時はほとんど常に携行している鞄を持ってこなかったのでコインロッカーもスルー。この辺はデ・ジ・キャラットライブ@ヴェルファーレでの経験が生きている。極力ステージ近くに行きたいしね!
  • 整理番号はA200番くらいだったのでステージからまずまずの距離。
  • しかし気になったのは周囲の女性率の高さだった。高いっていうか自分の周りほとんど女性だった。どうも空気読まない場所取りをしてしまった気がする。以後気を付けます。
  • とは言え何も女性の姿はここだけでなくフロア全体のそこかしこで見ることができた。保志総一朗鈴木達央目当てらしいのだが、とにかく想像以上の数。参加者全体の20〜30%に上ったのではないか。
  • 16時50分頃、ステージのモニターにて今度の金曜深夜にTOHOシネマズ六本木ヒルズでロッポンギ・アニメ・ナイトの一企画として開催されるそらおとvsおまひまイベントの告知映像が流れた。一部の客が異常な盛り上がりを見せていた。
  • そして17時開演。1曲目は予想通り、blue dropsの吉田仁美・早見沙織両名によるRing My Bell。この手のアニメのOPではよくある、サビにおいてとことん正統な盛り上がりを見せる曲としてとても気に入っていて、前述した通り今回のイベントで最も楽しみにしていた曲の一つだった。
  • 事前に告知されていた通り演奏はベース・ドラム・キーボード・ギターの4人で構成される生バンドでありこっちの迫力もばっちり。
  • さらには今回バンドだけでなくコーラスとして2人の女性が参加していた。コーラスの人がステージに立っているのは初めて見た。
  • 早見沙織は写真でこそ見たことあるが生ではもちろん初めて。かわいいというよりは端正な顔立ちで、18歳という年齢にふさわしい若々しさも感じられた。背は高め。
  • 吉田仁美は今回初めてその姿を拝見したのだが、割とお化粧もしっかりしていてどこか妖艶と言うか、いかにも年上のお姉さんらしい印象を受けた。
  • Ring My Bellを歌い終えると本日の出演者がずらっとステージ上に勢揃い。野水伊織はお姫様が着るような水色のかわいらしいロリータファッション風のドレスに身を包んでの登場。写真や動画で見た通りちっちゃかわいかった。
  • 保志総一朗鈴木達央も顔を認識したのは今回が初めて。保志はスポーツ刈りのような短い頭髪で、声と相まってやんちゃないたずらっ子がそのまま大人になったような感じだった。一方達央は高身長にして茶色の髪も目にかかるほど長く、保志と対照的な風貌。言動もどこか荒々しい。
  • 保志や達央が姿を現したときに黄色い声が飛んだのは言うまでもないのだけど、中には野水登場時に「ニンフかわいいー!」なんて声を上げる女性もいて、意外と男性声優目当てってだけでもないんだなあなんて。劇場版マクロスFを観に行った時もこんなことあったな。
  • 保志「ここにいる皆さんはもちろん知らないとは思いますが今日は重大発表もありますので」に吹いた。バレに関しては開き直ってネタにする方向に切り替えたらしい。
  • ひとしきりトークしたところで一同舞台袖に身を引いて一人残った野水が「夏色のナンシー」を披露。「Yes!」パートはもちろん盛大なコールが入った。胸の前に組んだ両腕をぱっと広げたりする動きのある振り付けが印象に残っている。
  • 5曲目のゆけ!ゆけ!川口浩!!では野水と美名がそれぞれニンフ、そはらのコスプレで登場。詞に歌われている冒険の様子をミュージカル風の振り付けで再現していた。冒険中という演出のためか二人の表情は終始硬め。や、野水に関してはいつも表情硬い気がするけど。
  • 第1部が終わるとゲストを交えてのトークコーナーが始まった。新たにステージに登壇したのは監督を務めた斎藤久AIC ASTAの黄樹プロデューサーと角川書店の蜂屋プロデューサー。今思い出したけど蜂屋ってらき☆すたの修学旅行回に出てきた坊主頭のキャラのモデルになった人か。
  • 司会はニンフコスのままの野水。進行用の資料と思われるバインダーを手に司会を務めた。
  • 「ニンフのツンデレ力」がテーマに掲げられた時には野水は逆に「ニンフはツンデレじゃなくないですか?」と問いかけ、「いやツンデレでしょ」と返す監督にさらに「ツンデレデレデレデレくらいかと」と応酬した。このやり取りは個人的に注目したい。僕もニンフはツンデレじゃない何物かだと考えていて、それは結局のところ愛着のあるキャラクターを「ツンデレ」という使い古された言葉でひとくくりに形容したくないという思いからくること。勝手な想像だけど、野水も多分そういうことを言いたかったんじゃないか。だから「ツンデレデレデレデレ」という表現もおそらくは彼女の考えを正確に反映したものではないと思う。その後も野水は「6話のニンフは〜」とか「8話では〜」などと正確に話数を挙げて話を広げ、作品と自らの演じたキャラクターに対する深い思い入れをにじませた。
  • 7曲目はあのパンツの飛ぶEDアニメで一躍脚光を浴びた岬めぐり。曲の中盤で天井から発泡スチロールでできた飛行機がゆっくりと滑空しながら降りてきて、あの衝撃的な映像を微力ながらも再現。さすがにパンツを飛ばすわけにはいかなかったか。……と思ってたらなんと飛行機に混ざって天井から本物のパンツが降ってきた。そして歌う美名には目も暮れず全神経を集中させてパンツ獲得に尽力するファンが大量発生。この演出はさすがにマジキチと呼ばざるを得ない。
  • 9曲目は早見ソロの「赤い花 白い花」。しかしこの人本当に綺麗な歌声してる。透明感のある声っていうのはこのことだなと感心した。
  • 続くMCでは藤田咲が登場。黒いゴスロリ風の服を着てかわいい感じだった。彼女の名前はチケットにもちゃんと記載されていたのだが何故かゲストという扱い。
  • 春一番は早見・野水・美名の3人が揃ってふわふわのスカート姿で登場。サビ付近の振り付けが凝っていて目を引いたのだが、歌い終わった後のMCにおける美名の話によればこの振り付けは全て野水が考えたものだという。すごい。
  • そのサビの部分は皆振りコピしてたんだけど、その光景に美名は感動したとのこと。このくらいの規模のイベントステージに立つのが初めてだからってこともあるのかな。喜んで頂ければ何よりですよねー。
  • ところで鈴木達央高垣彩陽の歌った「僕等のダイアリー」も当初振り付けの指示がなかったので後から2人で考えたものらしい。なんというか手作り感のあるイベントだ。
  • 次のMCでは野水と美名によるバンドメンバーの紹介。さらに一連の懐メロで思い入れのある曲はありますか?なんて質問を敢行した。ギター担当のマッシュルームカットの男の人は「チャンピオンは弾いてて熱いですねー」なんてノリのいい言葉を返した一方、ベースの長髪の女性は「特にないっす」と返してて一瞬おい!って空気になったんだけど、そのあと客席から飛んだ「かわいいー!」という声援に対しては「あああありがとうございます」とか妙にテンパってて吹いた。なんというツンデレ
  • チクチク・B・チックではまず保志がピエロが着るような派手なデザインの服にアフロのカツラ、星型だったか妙な形のメガネを着用して登場。続けて同じように派手なメガネをかけた野水と美名が保志の後ろに立つ。チアガールが持つようなボンボンを両手にはめ、保志を讃えるようなバックダンスを披露した。のちの保志の談によれば、1人でステージに立って歌うのはさすがに恥ずかしかったので2人に応援を頼んだとのことだった。
  • なおチクチク・B・チックがかかる前には原作通り客席から自然と桜井コールが湧き上がった。素晴らしい対応力。声オタじゃなく本当に作品のファンが集まっているのだということを思い知り嬉しかった。
  • そしてFallen Downへ繋がるのも原作通り。早見のメインボーカルに加えて吉田仁美がコーラスを担当した。
  • MCを挟んでのラストの曲もblue dropsのお二人で「そばにいられるだけで」。
  • アンコールに応えるかたちでライブTシャツに着替えた出演者一同が再びステージに姿を現した。野水に限って言えば下は黒い無地のミニスカート。ツインテールの左側を黒いリボンのような大きな蝶々をあしらった髪飾りで留めていてかわいらしかった。
  • ふり向くな君は美しい」「太陽がくれた季節」の2曲を続けて熱唱したあといよいよ?重大発表のコーナー。言うまでもなくテレビシリーズ2期決定の件。ここはもう皆わざとらしく驚いていたから、かえって面白い雰囲気だった。
  • しかしもう一つの重大発表、アストレア役の声優についてはこの場が正真正銘初のお披露目だったので客席にも緊張が走る。アストレア登場シーンの映像(もうできてるんだ)の最後にスクリーンに映し出された名は「福原香織」。フロアからは歓喜の声が漏れた。そして本人のご登場。意気込みを語る場面では「最近は賢い福原香織をアピールしているので、アストレアとは360度違います!」とボケをかましていた。
  • 本人登場の前に少し台詞喋ってたけど、アストレアのイメージによく合ってると思う。
  • 最後に改めてご挨拶ってことで出演者がそれぞれイベントの感想と2期への展望を話した。野水はトップバッターだったせいもあってか割合短いコメントだったが「これからもそらおとと野水伊織をよろしくお願いします」と締めた時には少し瞳をうるうるさせているようだった。
  • いや実際客側の僕が言うのも差し出がましいが、今回のイベントの客席のノリはかなりいい雰囲気だったと思う。無論自分みたいなアレな人も多かったけどイケメンもいたし、何より女性という華やかな存在のおかげでフロア全体が明るさを纏っていたというか。アニメのイベントでこれほどオタっぽさを感じなかったのは初めてかもしれない。
  • 内容は忘れてしまったが美名が何かおかしな挨拶をした時に野水が笑いながら「美名ちゃんもバカなんだなって」なんて口にしていて、この2人仲良しなのかなと思った。
  • そしてアンコール最後の曲は出演者全員で歌う「Ring My Bell」。皆さんステージ上を自由に移動しながら歌っていたのだけど、この時も野水は途中から美名の隣にぴったりくっついていた。この2人いいなあ。

とまあこんな感じで3時間の公演が終了した。アニメと原作を見終えてからまだ日が浅いし、また出演者のほとんどがよく知らない人だったから楽しめるかどうか不安に感じたりもしたんだけど、開演してみればどなたも良きエンターテイナーで、周囲の客のノリもなんだか温かくて、素敵なイベントでした。
ただ何と言っても今回一番嬉しかったのは、野水伊織を間近で見れたことだった。いや確かにそらのおとしものはニンフが一番好きだけど、今回はそこから中の人にも関心が移っていったってわけじゃない。きっかけはアニメを見終えそらおと公式サイトのニュースの過去ログを読み進めている時に見つけたこの動画(「そらのおとしもの」動画ニュースがはじまりました! - そらのおとしもの)。この動画には野水伊織秋葉原ゲーマーズ前で水無月すうのサイン会抽選券を配る様子が収められているわけなんだけど、これ見て、びびっと来たんだよね。ずっと硬い表情を浮かべているところになにか気を惹かれた。さらにはそのあと早見と共に野水がパーソナリティを務めるwebラジオを聴いてみて、その声、人となりにもすっかり心を奪われてしまって、チケット買った時はそんなつもりなかったのに、イベント当日を迎える頃には完全に野水伊織が一番の目当てになっていた。そして今回のイベントを通してますます彼女のことを好きになった。ちっちゃいしかわいいし、硬い表情も間違えずに演技をこなそうとする真面目さの表れと見て取れるし、あるいはまたその困ったような表情そのものにどきっとすることもある。これはいよいよ来たかもね野水伊織熱。今後しばらく彼女の動向から目を離せそうにない。