劇場版 とある魔術の禁書目録 −エンデュミオンの奇蹟−

映画って基本的には都内の映画館で明るいうちに観終えてその後昼ご飯食べて買い物してみたいな流れの一日の中で楽しめたら最高だと思ってるんだけど、今回のこの劇場版禁書目録、都内で上映する映画館はどこもスクリーンが小さいこと、休日早起きの為し難さ、明日以降の休日の不透明さを鑑みて、上映初日の今日、最寄のシネプレックス幕張でぴゃーっと観てきた。本日本作品に宛てがわれたシネマ10の評判の良さも理由のひとつ。
レールガンから入ってアニメ1期・2期と楽しんで見てきた禁書目録シリーズだけど、劇場版もまた面白かった。
最後の最後までオチに気付かなかったから、特に終盤は、歌こそ自分が持てる唯一の力だとばかりに使命を全うしようとするアリサと、不死身の苦しみから逃れるべく自ら命を絶とうとするレディリーと、父親の死の真実を知り復讐の炎を燃やすシャットアウラと、三者の思惑が全く交差しないこの散漫な脚本はなんなんだとか思っちゃってて、オチを見て恥ずかしくなったりした。その分カタルシスも大きかったんだけど。シャットアウラ上条さんを助けるシーンで気付けていたらまた感じ方も違っていたかもしれない。
ただ、レディリーの不死身の辛さみたいなのをこの物語中で描く意図はよくわからなかった。だらだら生き延びるくらいならシャットアウラのお父さんのように他人の命を救って死ぬ人生の方がよっぽどいいとか、そういうことなんだろうか。
脚本や演出以外のところでは、とにかくキャラの作画がかわいかった。こんなに大きな画面でこんなにかわいい女の子の姿を見ていられるなんて映画館って本当に素晴らしいものですねなどと、割と真剣に感じたくらい。禁書目録シリーズのアニメのキャラデザって本当に秀逸だと思う。ほっぺたのやわらかそうな感じとか。
それと、三澤紗千香さん演じるアリサの声のかわいさと歌のかっこよさ。これまで彼女に持っていた印象と言えば、数回だけ聞いたアクセルワールドのラジオの中でトークの面白さは感じていたものの、近頃の咲阿知賀編のキャスト変更や本作の主要登場人物への起用のせいで、どちらかと言えば「スタイルキューブがいま売ろうしている声優」みたいなイメージの方が上回っていたから、これだけすんなり彼女の声と芝居と歌に惹かれたのは意外だった。